2019/10/01

虫時雨 昭和は遠くになりにけり。

昭和男の独言

「降る雪や 明治は遠くになりにけり」

俳人 中村草田男氏の有名な俳句です。中村草田男のことはよく知らず、

しかしどこか頭の片隅に残っていた句でした。

 

ふと気づけば令和の御代も残り3ヶ月。この句が詠まれたのは昭和6年と言いますから、

昭和生まれの中年男がふと懐古的にひと詠みしても許されるだろうと、愚作を表題につけました。

平成生まれがもう30代になるという今、常識というものがすごいスピードでアップデートされていくことに圧倒されながら、大学生のアルバイトスタッフとジェネレーションギャップにまみれたすれ違いのやりとりの日々を過ごしています。

 

ネットなんか無かった昔、飲食店の評判はそれこそ口コミ伝聞によるものが大きく、店主や料理人は人々が忘れがたい味を作り出すことに没頭注力し、ただひたすら提供する側、受け止める側の真剣勝負が繰り広げられていました。

もちろん今でさえも、いかに口コミを効率良く伝えるかと、ホームページや、検索サイトのポータルサイトという形を変えた伝播様式になっていますが、FB、インスタ、ツイッターetc…。脳みそアップデートするのに大忙しです。

 

 

ピザとパスタ、はたまたナポリタンといった料理がイタリア料理とされ、フランス料理からは2歩も3歩出遅れた70年代、アル・ポルト、ラ・ベットラなどの有名店がイタ飯を普及させた90年代、それ以降、綺羅星のごとくスターシェフが登場し、一見するとイタリア料理は市民権を得たかに思えます。

 

それでもやはり、イタリア料理といえばピザかパスタ。このイメージはもはや、DNAレベルで日本人の身体に刷り込まれているのでしょう。

 

あ、念のために。ピザもパスタも大好きです。

 

それでも私は、日々トリッパ(ハチノス)を洗い、煮込み、愛でています。

自分にできるイタリアンとは何か? 

食べていただいた人の記憶に残る味であってほしいと、日々トリッパを仕込んでいます。

かつて、昭和のシェフたちがそうであったように、日々没頭注力してトリッパを煮込み、お客様にとって特別のイタリア料理と受け止めていただけるように。

きっと、「あの店のトリッパ、もう一度食べに行こう」と誰かに伝えてもらえるように。

とはいえ、時は今、令和の時代。

新しいツールを使えなければいつまで経ってもタピオカ連合軍の後塵を拝するばかり。

近々、お客様にも分かりやすく、使いやすいツールをご紹介する予定です。

いつまで、この石頭が、時代に見合ったアップデートに耐えうることが出来るか?

昭和男のチャレンジはこれからも続くのであります。